色ってどうやって作るの?はじめての色の三原色ガイド

色づくり

色の仕組みを知れば、色づくりはもっと楽しくなる

「色ってどうやって作るの?」と疑問に思ったことはありませんか?

実は、色の世界には基本となるたった3つの色「三原色(赤・青・黄)」が存在し、この3色を使えば、ほとんどの色を作り出すことができます。

この記事では、三原色の仕組みと混色の基本ルール、そして実際に色を作ってみる方法までを、初心者向けにやさしく解説していきます。

絵を描く人はもちろん、クラフトや教育にも役立つ内容になっています。

この記事を読み終えるころには、「なんとなく色を混ぜる」のではなく、「狙って色を作る」楽しさがきっと味わえるはずです。

色はどうやって生まれる?色の基本を知ろう

色の三原色とは?──赤・青・黄の役割

「三原色」とは、それ以上混ぜて作ることができない基本の色のことです。

絵の具の世界では「赤・青・黄」がそれにあたります。たとえば、赤と青を混ぜれば紫が、青と黄を混ぜれば緑が生まれます。

三原色は、色づくりの土台となる非常に重要な存在です。

三原色から何色作れる?色の広がりを体感しよう

三原色を2色ずつ混ぜるだけでも、紫・緑・オレンジといった「二次色」が生まれます。

さらに三原色を3色混ぜることで、複雑で深みのある色も作り出せます。

つまり、わずか3色があれば、数百種類以上の色を自分で生み出せるのです。

なぜこの3色が「基本」なのか?科学的な理由

三原色の概念は、光や視覚の原理にも深く関わっています。

私たちの目は、赤・緑・青の光を感知する仕組みになっていて、この三色の組み合わせであらゆる色を認識しています。

絵の具の三原色(赤・青・黄)は、光ではなく「顔料」の三原色に基づいたもので、色を吸収・反射する性質により、混ぜることで多様な色を生み出します。

三原色を混ぜるとどうなる?混色の基本ルール

赤+青=? 基本的な混色の組み合わせ例

  • 赤+青=紫(夜空やブドウのような深みのある色)
  • 青+黄=緑(葉っぱや草原の色として親しみ深い)
  • 黄+赤=オレンジ(夕焼けや果物に見られる鮮やかな色)

このように、三原色を2つ組み合わせるだけで、身の回りの風景や自然の中にある色を自分の手で再現できます。

たとえば、オレンジを少し黄寄りにするとマンゴーのような明るい果実色に、青寄りの紫にすれば藤の花のような淡い印象になります。

混ぜ方ひとつで、想像できる色の世界が一気に広がるのです。風景画やキャラクターイラスト、さらにはインテリアの色選びなど、あらゆる創作に活かせる可能性を秘めています。

混ぜすぎると濁る?失敗しがちなポイント

色を作るうえでありがちな失敗は、「たくさんの色を混ぜすぎて、濁ってしまう」こと。

特に3色以上を無計画に混ぜると、思っていた色とは全く違う、どんよりとしたグレーや茶色になってしまいます。

狙った色を作るには、「2色までに絞る」「少しずつ混ぜる」というルールを守るのがポイントです。

色の明るさ・濃さはどう調整する?

色の明るさは「白」を、暗さは「黒」や「補色」を加えることで調整できます。

たとえば、赤に白を混ぜるとイチゴミルクのような淡いピンクに、黒を混ぜるとワインレッドやボルドーのような大人っぽい深みのある色になります。

青に白を混ぜれば、空や水面を思わせる水色に。緑に黒を加えると、森林の奥のような濃いディープグリーンになります。

このように、色の明度調整によって雰囲気や印象ががらりと変わるのです。

ただし、黒を加えると一気に濁りやすくなるため、ほんの少量ずつ様子を見ながら混ぜるのがコツです。

三原色を使った色の作り方を実践しよう

身近な色を再現!オレンジ・紫・緑の作り方

色を作る楽しさを一番実感できるのが、実際に色を混ぜて「見たことのある色」に近づけたとき。ここでは、三原色だけを使って、身近にあるあの色を再現してみましょう。

  • オレンジ:赤7:黄3 くらいの割合で混ぜると、みかんや夕焼けを思わせるような鮮やかなオレンジ色に。黄の割合を増やせば、夏の太陽のような明るいオレンジになります。
  • :青6:赤4 の比率で、夜空やブドウに近い、やや青みがかった紫が作れます。赤を強くすれば、ラベンダーやすみれの花のような柔らかい印象に。
  • :黄6:青4 の比率で、春先の新芽や野原を思わせるような明るい緑になります。青を多めにすると、深い森や観葉植物の葉のような落ち着いた緑に近づきます。

混ぜる比率を少し変えるだけで、同じ“緑”や“紫”でもまったく違う表情になります。

たとえば、赤+黄でも「柿色」から「サーモンピンク」まで幅広く表現できます。

絵を描くときに「この色があれば…」と思っていた色を、自分の手で作り出せる感動を、ぜひ体験してみてください。

混色の実験におすすめの画材や道具

混色を試すときには、以下のような画材を使うと便利です。

道具名 特徴・用途
水彩絵の具 初心者でも扱いやすく、混色しやすい。乾いた後の色も確認しやすい。例:子どものお絵かきや手作りカードに最適。
パレット 色を広げて混ぜることで、仕上がりイメージが視覚的にわかりやすい。例:複数色を並べて調整したいときに便利。
紙皿・牛乳パック 使い捨てパレットとして便利。後片付けがラクで、気軽に実験できる。例:イベントやワークショップでの色遊びに。
細めの筆や綿棒 少量ずつ色を混ぜる際に最適。細かな調整や色見のテストにも使える。例:グラデーション表現やポイント使いに。

また、色見本帳を手元に置いておくと、目指したい色に近づけやすくなります。

小学生から大人まで楽しめる「色づくり遊び」

色づくりは、自由研究や親子の遊びとしても人気があります。

たとえば、「好きな果物の色を作ってみよう」では、バナナの黄色やスイカの赤、ブルーベリーの紫など、実際に見ながら色を再現することで観察力も育ちます。

「空の色を再現してみよう」というテーマでは、晴れた昼の青空、夕方のオレンジやピンク、曇りの日のグレイッシュブルーなど、時間帯による空の色の違いも学べて、想像力がぐっと広がります。

また、「自分だけの花の色を作る」「動物の毛色を再現してみる」など、テーマを広げれば、大人も夢中になれる色の世界がどんどん広がります。

 

よくある質問Q&A:色作りの素朴な疑問に答えます

白や黒は三原色じゃないの?

白や黒は「無彩色」と呼ばれ、三原色には含まれません。

白は光のすべての色を反射し、黒はすべての色を吸収する特性を持っています。

混色の補助には使いますが、「元の色」ではないという位置づけです。

デジタルの三原色(RGB)と何が違う?

パソコンやスマホなど、光の世界では「RGB(三原光:赤・緑・青)」が使われます。

一方、絵の具のような物質(顔料)を使った場合は「赤・青・黄」です。目的や媒体によって三原色の組み合わせは変わるのです。

色が濁るのはどうして?

濁りの原因は「補色同士の混色」や「3色以上の混色」です。

補色とは、色相環で正反対にある色(例:赤と緑、青とオレンジ)で、混ぜるとお互いの色を打ち消し合い、濁った色になりやすい特徴があります。

まとめ|三原色を知れば、色の世界が広がる!

三原色の仕組みを知ることで、「色は感覚ではなく、理論で作れる」ことがわかってきます。混色のルールを覚えていけば、自分のイメージする色を自在に再現できるようになります。

アートやイラストはもちろん、ちょっとした工作や自由研究にも応用可能です。

はじめは難しく感じるかもしれませんが、少しずつ色を混ぜて試していくうちに、自分だけの色の世界が見えてくるはず。ぜひ、三原色からはじめる“色づくりの冒険”を楽しんでみてください。

 

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